川遊びの参考にも! 犬とカヌーで下れる川の満足度ランキング2023

審査基準は透明度と魚の多さ

はじめてカヌーで川下りをしたのは確か2000年の秋だったと思う。
場所は北海道の千歳川
転勤先の友人が「どうしても!」というので当時サーフィン一筋だったがお付き合いをした。

それからも「どうしても!」が続き、釧路川(北海道)犀川(長野県)などを下ったが、お尻が濡れるのが嫌で積極的にやろうとは思わなかった。

それが2014年、愛犬(バーニーズマウンテンドッグ)と楽しみたくなり、いきなりやる気が急上昇。
初めて自分のインフレータブルカヌーを購入した。
以来、数えたら現在まで28の川を下っていた。


富士川

そこでカヌーで下れる川の満足度ランキングをまとめたいと思う。
審査基準はあくまで個人的好み。

私の場合、実は「漕ぐ」ことより「潜る」「浮く」方が好き。
川の流れに身を任せ、ずっと魚を見ていたいのだ。
そのため夏のツーリングのときは半分以上、船上にいない。
なので審査基準の項目は以下とした。

「透明度」
1点:ドブ川クラス。絶対に泳ぎたくない
2点:透明度1m前後。積極的には泳ぎたくない
3点:透明度3m以下。暑ければ泳いでもいい
4点:透明度10m未満。積極的に泳いで魚を観察したい
5点:透明度10m以上。感動&腰砕けクラス。1日中潜って水中の美しさを味わいたい

「流れの楽しさ」
1点:常に水なしor湖のようにほとんど流れ無しor瀬がキツ過ぎて危険(3級以上の連続)
2点:流れが緩く一生懸命漕がないと進まないor2級の瀬の連続でちっとも落ち着かない
3点:瀞場と1級クラスの瀬が程よくある
4点:3点にプラスして2級も1~2ヵ所あり、消波ブロックなどの障害物がゼロ
5点:4点にプラスして絶対安全な3級の瀬(直線上)などその川ならではの楽しみがある
※1級:波高20~40cm 2級:波高50~90㎝ 3級:波高100~120㎝

「景色」
1点:常に人工物が目に入る
2点:環境破壊の痕跡が目立つ
3点:所々に人工物
4点:3点にプラスしてツツジや紅葉などの見所がある
5点:ほぼ人工物ゼロ

「釣り人の数」
1点:鮎釣りの季節は、ほぼ不可
2点:頻繁にポーテージ(河原を歩く)が必要
3点:釣り人は多いが川幅が広いなどであまり気にならない
4点:釣り人はポツポツ程度。
5点:釣り人を見ることは、ほとんどない

「魚の多さ」
1点:濁っていて見えないorブラックバスと鯉しかいない
2点:カワムツやオイカワを時々見かける
3点:カワムツやオイカワが多く、時々鮎も見かける
4点:頻繁に鮎やヤマメを見かける
5点:鮎やヤマメの嵐。水族館状態

「水の温かさ」(1時間水中にいるとして)
1点:真夏でも水温16度以下。セミドライスーツ&ブーツ必須
2点:真夏でも18度以下。ジャーフル必須
3点:真夏ならシーガルでOK
4点:真夏ならスプリングでOK
5点:真夏なら海パンでOK

「潜る楽しさ」(シュノーケリング)
1点:濁っていて潜る気になれない
2点:濁り気味or魚がいない
3点:探せば魚がいる(ブラックバス&鯉以外)
4点:透明度5m以上。鮎やヤマメなどをじっくり観察できる
5点:透明度10m以上。鮎やヤマメの大群がおり、深さ2m以上の淵で飛び込みができる

では、上記の基準で算出したランキングを紹介しよう!

↓右にスクロールすると各川の体験記などへ飛べるので確認してください。

順位 透明度 流れの楽しさ 景色 釣り人の数 魚の多さ 水の温かさ 潜る楽しさ 合計 備考(体験記・コース等)
1 仁淀川(高知県) 5 4 4 3 5 5 5 31 https://large-dog.iehikaku.com/archives/2580
2 海部川(徳島県) 5 3 4 3 5 5 5 30 https://large-dog.iehikaku.com/archives/3251
3 上八川川(高知県) 5 3 3 3 5 5 5 29 https://large-dog.iehikaku.com/archives/2580
4 千歳川(北海道) 5 3 4 5 5 1 5 28 1mのブラウントラウト有
5 船津川(三重県) 5 2 3 5 4 4 4 27 https://large-dog.iehikaku.com/archives/2551
6 大河内川(三重県) 5 2 3 5 4 4 4 27 https://large-dog.iehikaku.com/archives/2551
7 気田川(静岡県) 4 4 4 2 4 4 4 26 https://large-dog.iehikaku.com/archives/64
8 大井川(静岡県) 4 3 4 5 2 4 3 25 https://tinyurl.com/2kcl7wvn
9 四万十川(高知県) 3 3 5 3 3 5 3 25 広大だが水質は那珂川並み
10 尻別川(北海道) 4 3 4 5 4 1 4 25 護岸工事が多い。魚の宝庫
11 富士川(山梨県) 2 5 4 5 2 4 2 24 https://large-dog.iehikaku.com/archives/24
12 豊川(愛知県) 2 4 4 5 3 4 2 24 濁っているが瀬と景色は良
13 板取川(岐阜県) 5 3 3 2 4 3 4 24 https://large-dog.iehikaku.com/archives/46
14 中河内川(静岡県) 4 3 3 4 3 4 3 24 https://large-dog.iehikaku.com/archives/2825
15 神崎川(岐阜県) 5 3 3 1 4 3 4 23 https://large-dog.iehikaku.com/archives/47
16 男鹿川(栃木県) 5 3 4 2 3 2 4 23 https://large-dog.iehikaku.com/archives/23
17 釧路川(北海道) 3 3 5 5 3 1 3 23 25年前なので不確実
18 那珂川(栃木県) 3 4 4 3 3 3 2 22 https://large-dog.iehikaku.com/archives/45
19 鬼怒川(栃木県) 4 3 4 5 1 2 2 21 https://tinyurl.com/2o7u4azl
20 久慈川(茨城県) 2 3 4 4 3 3 2 21 https://large-dog.iehikaku.com/archives/4412
21 犀川(長野県) 4 3 3 5 1 2 3 21 大王わさび農場沿い
22 大芦川(栃木県) 5 1 3 3 3 2 3 20 水が少なすぎ
23 多摩川(東京都) 4 3 3 5 1 2 2 20 https://large-dog.iehikaku.com/archives/36
24 長瀞(埼玉県) 3 3 4 3 2 3 2 20 秩父大橋⇒ 水が臭い
25 魚野川(新潟県) 3 4 3 5 1 2 2 20 浦佐大橋から八色大橋まで
26 釜無川(山梨県) 4 1 3 3 3 2 3 19 水が少なすぎ
27 渡良瀬川(群馬県) 2 3 3 5 1 3 1 18 https://large-dog.iehikaku.com/archives/25
28 思川(栃木県) 2 3 3 5 1 3 1 18 https://large-dog.iehikaku.com/archives/21

残念ながらトップ10はすべて関東以外になってしまった。
理由は、やはり透明度と魚の多さだ。
特にトップ3の仁淀川、海部川、上八川川は、そういった意味でパラダイスといっていい。

仁淀川↓

海部川↓

上八川川↓

仁淀川、海部川、上八川川の差は、地形の変化の豊かさだ。
この3つの中で仁淀川だけ図抜けて雄大で、大迫力の岩場がある。


気になるのは釣り人の数だが、気田川那珂川のように真夏でも竿のアーチができるほどではないので、初級者でなければなんとかなる。
(那珂川も川幅が広いので基本的に大丈夫)

また、4位の千歳川は魚影の濃さが圧巻。
潜った瞬間に18㎝前後のヤマメやブラウントラウトが顔面に激突してくるほど
しかも、水流にゆらめく梅花藻バイカモ)が、とても美しい。
ずっと水中を眺めていると、透明度が高いので標高の高い草原を見渡しているような錯覚に陥る。

ただし、ブラウントラウトはやっかいものらしい。
北海道では指定外来種として移植禁止になっている。
その繁殖力はすさまじく2016年に潜ったときも、比較的簡単に1mオーバーを見つけることができた。


メータークラスのブラウントラウト。1日で1匹見た。

一方で関東では、たとえば多摩川(御岳)や鬼怒川は、意外に透明度は高いが魚はほとんどいない。
それゆえシュノーケリングをしてもイマイチ。

その中で那珂川はかなり気に入っている。
周囲の緑が濃く、河原が広いので雄大。
それで水量が安定し、流れもそこそこあるのでストレスなく漕げる。
夏にプカプカ浮くのもいいが、春の藤の花と秋の紅葉も絶品だ。
意外に似たような川がないので季節を問わず下っている。
※久慈川(茨城県)は似ています。規模が3分の2という感じ。


那珂川の紅葉。

ちなみに大人気の長瀞は、「犬連れで小滝の瀬(3級)は無理!」と判断して、より上流のマイナーコースを下った。
それは8月だったが水が臭う、臭う。
それで行かなくなった。
※2024年5月に小滝の瀬を泰楽と下りました。まっすぐで余裕

ここで「最後の清流、四万十川はどうした?」と思う人もいるだろう。
私は2015年にこの川を下っているが、個人的には魅力を感じなかった。
期待していたほど透明度が高くなかったのだ。
(支流の黒尊川はベリーナイス

緑色の四万十川。

そのとき地元のカヌーのエキスパートから次のような話を聞いた。
「上流の山が荒れて土砂が流れ込み、淵がどんどん埋まっている。
なので水は濁っているし、テナガエビの住処となる大きめの岩もなくなった。
もう10年以上、透明な四万十川を見ていないよ」

目の前の流れは、那珂川とそっくりな色をしていた。
そして、その晩仕掛けたテナガエビの罠には1匹しかかからなかった。

なお、ランキングの中には1度しか下っていない川もあるのであくまで目安としてください

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