手軽・絶景・楽しい! 犬連れ&東京圏から日帰りで登れる雪山ベスト3

登山途中もワクワクしっぱなしの雪山たち

今までワンコと一緒に41座の雪山に登ってきた。
そして今シーズンになって初めて気づいたことがある。

それは、頂上だけでなくコース上の景色も良くなければ満足できないということだ。

ちょうど10年前から雪山に登りはじめ、ずっと日帰りで行けることと、頂上からの景色だけにこだわってきた。
それはそれで達成感はある。

だが、今シーズン最高の天候に恵まれたある山に登り、下っている最中にこの山が今まででベストだ!と思っている自分に気づいた。

しかしながら、その山の頂上からの景色がナンバーワンというわけではない。
ならばなぜ?
ぶつぶつ言いながら下る。
ふと視線を前に向けると、
視界いっぱいに広がる山々の連なりが西日を浴びて黄金に輝いている。

そういえば10分前も20分前も、この景色を眺めてほぉ~、すばらしい!と絶賛していた。

そういえば登るときも、青空をバックにするこの景色を振り返ってすげーところへ来たな!と嫁と泰楽に話しかけていた。

つまり私は、「日帰りで行ける」「頂上からの景色」にプラスして「コース上の景色」も評価してナンバーワン宣言を出していたというワケだ。

ほぉ~なるほど。
自問自答すると確かに山頂からの景色が絶品でも、コースがつまらない山はリピートしようと思っていない。
たとえば西岳(八ヶ岳)や甲子山だ↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/5738

と、いうことで完全に個人的好みの雪山ベスト3を紹介しようと思う。

条件は以下。
・東京圏(1都3県)から日帰り可能=手軽に登れる
・コースの途中でも絶景を味わえる
・頂上で絶景を味わえる


採点方法は以下(合計16点満点)。
「コースの手軽さ」(ランチ込みの実際の所要時間)
3時間以下:5点 5時間以下:4点 6時間30分以下:3点 7時間30分以下:2点
「コースの楽しさ」(これだけ6点満点。ヵ所はコース上の見所の数。分数は見所を連続して味わえる時間)
3カ所以上&連続30分以上:6点 2ヵ所以上&連続10分以上:5点
2ヶ所以上or10分以上:4点 1ヶ所のみ:3点
「頂上の絶景度」
(「デッカい」とは間近に迫る山脈などのこと。3つなどの数は富士山といった遠くの見所の数)
デッカい+3つ以上:5点 デッカい+1つ以上:4点 1つだけor遠くの見所が複数:3点

採点した頂上だけでなく登山途中の景色も素晴らしい雪山は以下。
三国山(群馬県)
大力山(新潟県)
天狗岳(長野県)
高ボッチ山(長野県)
那須岳(栃木県)
鹿俣山(群馬県)
鷲ヶ峰(長野県)
地蔵岳(群馬県)
観音山(福島県)
※コース途中の景色が特級の山はほかにもありますが、大菩薩嶺(山梨県)など頂上からの景色がない山は対象外としています。

まずはナンバー3から!

ナンバー3:天狗岳(長野県):合計13点
コースの手軽さ:3点 頂上の絶景度:5 コースの楽しさ:5
北八ヶ岳最高峰の標高2646m。
それなのに山頂でゆっくりランチをいただいても6時間30分で往復できてしまう。

コースの途中には第一、第二の2つの展望台がある。

最初の第一展望台で、八ヶ岳最高峰の赤岳がどーん!
これだけ見て下山しても満足できるくらいの迫力。

さらに第二展望台と経て最後の急登に取り付くと、大岩ゴロゴロで本格派気分を味わえる。
それなのにピッケル不要でアイゼンを履けないワンコでも登れる!
(コンディションによると思いますが2回中2回登れました)

同時に振り返ると、美しい二等辺三角形の蓼科山の後ろに北アルプスの連なりがどどどどどーん!

そして頂上からの景色は豪華絢爛。

目の前にど迫力の赤岳がでんっ!
周りに北八ヶ岳のゴツゴツの面々も並ぶ。
その右側から南アルプス、中央アルプス、御嶽山と続き、シメに北アルプスがどどどどどーっと続いたと思ったら、さらに首をくいっと右に向けるとまん丸頭の浅間山がそびえている。

コンディションによっては、スノーモンスターにも会えるのだからタマラナイ。
1位になれなかった理由は、標高が高いゆえに自分が高山病になったから
(だから手軽さが「3」なのです)

くわしい登山の様子はこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/90

続いていきなりナンバーワン。
なぜなら1位が2座あったから。

ナンバー1:大力山(長野県):合計14点
コースの手軽さ:4点 頂上の絶景度:4 コースの楽しさ:6
シーズン最初の雪山だったので、肩慣らしということで標高504mのこの山を選んだ。
つまりナメていた。

ところが山頂に到着して土下座してしまった。
まずスタートしてたった400mで絶景の嵐。

この景色だけ切り取れば、どう見たって2000mクラスでしょ!
しかも、ここから先はゴールまでずっと大好物の雪の稜線が続く。


だからゴールまでウキウキが止まらない。

山頂からの景色も最高級。

八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳の越後三山がどーんと立ちはだかり、下山中もしばらくは左側に満月のようについて来てくれる。

その最中も正面はこの稜線!

途中でお会いした地元の方々の優しさにもメロメロになってしまった。
「またワンちゃんと遊びに来てね~」
の言葉が忘れられない。
くわしい登山の様子はこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/3770


ナンバー1:三国山(群馬県):合計14点
コースの手軽さ:4点 頂上の絶景度:5 コースの楽しさ:5
たぶんガイドブック上のコースタイムは4時間くらい。
でも楽しすぎてそんな時間で下山するのはもったいない。

最初は退屈な樹林帯が続くが、それを通り過ぎれば、いきなり360度の大展望。


その先は数百メートルに渡って雪の回廊が続く。

その間は絶景が見放題。
樹林帯ではチラチラだった浅間山がハッキリ見え、榛名山から赤城山、武尊山と続き、振り返れば谷川岳から仙ノ倉山へ続く山稜も。
ほとんどが百名山クラスという贅沢さ!

だか、メインイベントは、ほかにもある。
三国山はその先のワラジカケマツノ頭とセットで登るべき。


三国山の山頂は大したことないのだが、その先はまたまた美しい雪の稜線が続き、


右側には谷川岳とその仲間たちがずらっと並ぶ。

そしてワラジカケマツノ頭の山頂も360度の大展望。


小出俣山から谷川岳、平標山につながる稜線もくっきり見え、相変わらず浅間山もどーん!

下りコースも開放感全開!

あ~楽しかった

くわしい登山の様子はこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/6223

以上が手軽・絶景・楽しいの三拍子が揃った雪山のベスト3だ。
体力モリモリの人には物足りないだろうが、肉体を追い込むよりも思い切り景色と愛犬と遊ぶことを楽しみたい、という人には間違いないと思う。

さて、ここからはちょっと真面目な話。
実は上位に入る山は、ほかにも複数あった。
個人的に一番気に入っている山もそこに含まれている。

だが、それらは自治体や観光協会が犬連れ登山の自粛を呼び掛けているので、ここでは紹介しなかった。

なお、犬連れ登山を禁止する法律はない。
環境省は犬連れ登山に対して下記のように示している。
「罰則の対象にはなりませんが、地域のマナーは尊重してください」
https://www.env.go.jp/nature/park/rel_ctrl/03.html

紹介しなかった山は、すべて一般登山者にも人気の山だ。
それに法律で禁止されているわけではないから、実際は犬連れで登っている人もたくさんいる。
その様子をSNSで紹介しているケースも多い。
それどころか地元の人でさえも散歩代わりに犬連れで登っているところばかりだ。

だからといって公に「犬を連れてきてほしくない」としているところを、この場でおすすめすることはできないので今回のランキング紹介からは除外した。
誠に残念。

しかしながら現地では、犬連れ自粛を言いたくなるのも分かるな、という場面も度々見てきた。
人気の山は、それだけマナーの悪い飼い主も多いのだろう。
私はそれらの山で何回も他人の飼い犬の排泄物を拾った。
「なんでオレが!」と嫌嫌しゃがんで、氷のように冷たく硬くなった排泄物に触れる瞬間のあの感触と気持ち――。
その虚しさと憤りは経験した人でないと分からないだろう。
犬連れで山に登るなら、そんな想いをしている人もいることを覚えていてほしい。

排泄物については、飼い主が気づいていないケースも少なくないはずだ。
私の考えるそのおもな原因は、スマホと伸縮リード
スマホに関しては自分でもあったケースだが、画面を見ているわずか3秒くらいの間で排泄していることもある。
コースの確認後などは「してないよね!?」とキョロキョロしたい。

伸縮リードも愛犬の様子が把握できなくなる原因のひとつ。
それにスマホも加わったら危険度倍増だ。

また、伸縮リードにつながれた犬が、突然他の登山者に突進していく場面を何度も見ている。
これも犬連れ自粛の原因になっているのではないだろうか。

そんなことを考えると、犬連れ登山も免許制にならないかと思う。
飼い主の講習受講、犬自体のしつけチェックなどで免許を交付し、登れる山を全国的に制限するのだ。
無免許で登ったら数万円の罰金を納める。
もちろん制限には生態系への影響なども含まれるし、住宅地近くの低山などは対象外。
こうすれば、社会全体の犬のしつけに対する関心度も上がると思うんだけど。

20年ほど前だが、嫁さんがドイツを旅行した。
その際、都会のど真ん中の代々木公園のようなところへ行ったのだが、そこで散歩するほとんどの犬は、ノーリードだったそうだ。
そのすべての子が飼う主から離れずに歩いていたらしい。
ヨーロッパでは「子どもと犬のしつけはドイツ人にさせろ」と言われているそうだ。
日本も「犬はしつけができて当たり前」「だからどこへでも連れて行ける」という社会になってほしい。

そのためのひとつの案が、犬連れ登山の免許制だけど、講習や無免許の取り締まりなどのお金もかかるし、無理だろうなぁ。

泰楽の登山ウェア↓

泰楽の登山靴↓

その他ゴーグルやリュックなど犬用登山アイテムについてはこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/5835

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