犬連れ登山「八ヶ岳ブルーと尻セードに夢中」黒百合ヒュッテ&守屋山(長野県)

雪が降ると高見石小屋には行けない!?

2月1日、北八ヶ岳へ1泊登山に出かけた。
目的地は高見石小屋経由での天狗岳手前の黒百合ヒュッテ。

3年前に1度行ったが、見どころである中山展望台が吹雪で堪能できなかった。
今回はそのリベンジだ。

てんくらで確認すると午前9時まで評価Bでそれ以降はA
朝寝坊な我が家にはとってもいい予報だった。

しかも夜明け近くまで雪が降っていたらしい。
今年はどこも極端に雪が少ないので最高のタイミング。
期待に胸をドカンと膨らませ、千葉からアクセルを踏んだ。

ところがアクシデント発生。
スタート地点の渋の湯までの林道が除雪されていなかったのだ

新雪の深さは約20㎝。
仕方がないのでアルファードハイブリッドをランクル化させてごりごりと突き進んだ。

「この雪じゃ50%の確率で渋の湯まで行けない。そうなったら北横岳だな。
でも、お寝坊したので時間がない……」

若干ブルーになりながら200mほど進むと、
本物のランクル(60)がブルドーザーのようなブレードを装着して、
わさわさと除雪をしてくれていた。
その後は順調に渋の湯到着

だが、ここからも緊張が続く。
駐車場は渋の湯が管理している。
その管理人である、おばちゃんがすこぶるおっかないのだ💧

この日もおばちゃんは険しい表情で雪かきを行っていた。
声をかけるのが怖い……。

そのうえ周りの様子がどうもおかしい。

「なんでこんなに活気がないんだ??」

渋の湯は天狗岳の玄関口。
たとえ真冬であっても登山客がいるはず。
しかし、この日は私たち以外誰もいなかったのだ。

時間は8時40分。
遅すぎるのか?
でも、車が3台くらいしか停まってない。

恐る恐るおばちゃんに声をかける。

「あの~、クルマ停めたいんですけど……」

おばちゃんは2秒ほど無言。
そして……。

「こんな大雪の次の日に駐車できるわけないでしょう! 
雪が降った次の日は唐沢鉱泉から行ってください!!」

💥💥💥

💧💧💧

そんなルールがあったのか……。
肩をガックリ落として一応粘ってみた。

「じゃ~、停められませんか??」

「もう来ちゃったからいいですよ。
停めるところに案内するからついて来てください!」


ほっと胸を撫でおろすものの、
その後もおばちゃんは
「こんなに大変だから今年でこんな仕事辞める!」
とぼやいていたのでヒヤヒヤは収まらなかった。

結局、9時40分スタート。

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先に1人分のトレースがあった。
しかし、そのトレースは黒百合方面で高見石方面にはなし。

ならば高見石へラッセル?

ないない。
「ワンちゃんと楽しく雪遊び」感覚
の我が家にそれはない。

仕方なく直接黒百合に向かう。
積雪は50㎝程度。
最初からスノーシューを付ける。
天気は予報通り晴れ。
木漏れ日がまぶしい。

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前半は新雪&木漏れ日の良さで快調に歩を進めたが、気がつくとずっと樹林帯。
高見石経由の場合は、賽の河原や小屋上からの展望などで、
所々の景色を楽しみながら歩けるのだが、
こちらのコースは本当にずっと樹林帯……。

やっと視界が開けたと思ったら3時間半が経過していた。

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そしてそこが黒百合ヒュッテ。
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この時点で13時。
もう昼食を取って折り返さないと下山時に暗くなる可能性がある。
でも、どうしても前回叶わなかった中山展望台からの眺望を楽しみたい。

そこで我々は休むことなく前進した。
ところが……。

黒百合ヒュッテには、
前日から泊まっていた人や唐沢鉱泉から来た人でそこそこ賑わっていたのだが、
そのすべてが天狗岳目的。
つまり中山展望台と天狗岳の分岐点となる中山峠から先はノートレースだったのだ。

「とにかく行けるところまで!」

鬼の形相で生まれて初めて股までのラッセルを敢行。
だが覚悟に反してパウダー過ぎて抵抗なし。

「あらら!?
パウダーのラッセルは雲を蹴散らして歩くようで楽しいぞ!」

グッと気分が上がったところで「見晴らし台」という道標があるところにに到着。
振り返ると東天狗岳と西天狗岳がドーン!

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右側には北奥千丈岳など奥秩父の山々。

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左側には北アルプス。
奥穂高岳などがそびえていた。

「もうここでいいや

ちょうど樹林帯が風を遮ってくれるので昼食タイムにした。

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その後は下山開始。

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2時間でゴール。
日暮れには十分間に合った。
6時間50分 7.2kmのコースでした。

そして向かったのはその日の宿。
我が家の宿の条件は、

1.大型犬OK
2.大浴場が敷地内にある
3.食事の時間などの制限が多いのでペンションは不可

となかなか狭き門。

この条件をクリアする八ヶ岳の宿は「四季の森ホテル」しかなかった。
大型犬と泊まれるのは一般の客室ではなく、
2階建てのバンガローのみ。

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3ベッドルームで6人まで泊まれる。

夕食は100m離れた本館のレストランでフレンチ。


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鹿肉ちょー旨い。

朝食もフレンチ。

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その間、泰楽(ゴールデンドゥードル)は玄関土間でお留守番。
我が家には、かなり贅沢だが年に1度の楽しみということで。

翌日は小淵沢に住む知人&愛犬を誘って、
南アルプスの北の端にある守屋山に登った。

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ここはゆっくり登って昼食を取っても往復5時間と手軽。

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しかも頂上が2つあり、
東峰からは八ヶ岳が間近に見え、

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↑これは去年の東峰からだけど


15分ほど離れた西峰からは諏訪湖を見下ろせる上に御嶽山も見えるという大絶景。

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さらに帰りはほどんど尻セードで下りられるという楽園のような山だ。

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この日もたっぷり楽しんで帰路についた。

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