もっとも呆然自失させられた雪山はどれだ?!
なぜ雪山に登るのか?
それは息子たち(バーニーズマウンテンドッグ・ゴールデンドゥードル)が喜ぶからだ。
↑入笠山
↑黒斑山
バーニーズマウンテンドッグ仲間の方が長野県の入笠山へ行き、
犬が雪と戯れて狂喜乱舞。
掘り出して飲み干してしまったという武勇伝を聞いた。
ならば我が家も、と入笠山へ。
この山は冬でも頂上近くまでわんことゴンドラに乗って行ける。
さらに現地でスノーシューのレンタルまでできるという、
まさに雪山初心者には願ったり叶ったりのお山だ。
最初は新雪の上をスノーシューを履いて歩くだけで楽しかった。
フワフワの雲のように柔らかい雪の上に足を下ろすと、
「はふっ!」
と気持ちよく沈み込む。
しかし、足が抜けないほどには沈まないので、
テンポよく「はふっ!はふっ!歩行」ができる。
真冬の凛とした静寂。
針葉樹の緑と雪の純白とのコントラスト。
視界には誰一人いない……。
そんな非日常の環境で自由の喜びを全身で思いっきり表現する息子を見ていると、
「やっぱり大型犬はいいな」
と心がほっこりした。
それでまずスノーシューを購入してしまった。
最初の1~2回でただスノーシューを履いて歩くことには飽きてしまった。
・ちょっと無理をして
・山頂からの景色を堪能する
雪山の話をすると大体の人は、
・寒くて自分には無理
・山のエキスパートオンリー
・凍死する
と一瞬で拒絶反応を示す。
確かに初級者の我が家が行く山でも平均気温はマイナス5℃~10℃だ。
しかし、これくらいの気温でも歩き続けていれば、決して寒くはない。
風さえ吹いていなければ心地いいくらいだ。
また、天気の良い日を狙って比較的メジャーなコースを行けば、
迷うことはほぼ100%ない。
つまり、夏山に登れる体力+雪山装備さえあれば雪山のハードルは、
これっぽっちも高くないのだ。
とはいえ、我が家の雪山登山は大型犬連れであることが前提。
なので登頂する山は以下の条件が必須になる。
・ハシゴやくさり場なし
・ピッケル不要でも登頂可能
・登山者少なめ
初代息子(バーニーズマウンテンドッグ)の体重は40㎏オーバー。
二代目(ゴールデンドゥードル)は30㎏超え。
なので「生きるか、死ぬか」の場面でしか担ぐことは想定していない。
そのためハシゴやくさり場があれば選択肢から外れる。
また、わんこはピッケルを残念ながら使いこなせないので、
それらの使用が前提の山は不可。
そして意外に気にしていない飼い主が多いように思えるが、
季節を問わず犬連れ登山は、大人気コースは避けた方が無難だ。
本当にたまにだが、
「私の愛犬はこんなにかわいいの。だから怖がる方がおかしい」
といったノリで平気で人に近づけてしまう犬連れ登山家がいる。
しかし、世の中には結構な割合で犬嫌いの人がいる。
それは見た目では絶対に分からない。
山はストレスを忘れて呆然自失を楽しむ場だ。
そんなパラダイスに突然大嫌いな犬が登場したらどう感じるだろう。
なので私は登山者は全員犬嫌いという認識ですれ違うようにしている。
前方に人が見えたら登りだろうが下りだろうが広いスペースで待っている。
どうしても狭いコースの場合は、事前に「犬は平気ですか?」と声を掛けて、
少しでも不安そうな表情をする人に対しては、
犬を持ち上げ、その人に私の背中を向けてすれ違ってもらう。
もちろん、呼び戻しが完璧にできること、
排泄物はビニールに入れて持ち帰ることは当たり前。
このような条件下でも、
呆然自失の絶景山頂に立つことは十分可能だ。
そこで前置きがすっごく長くなってしまったが、
過去8年間で登った山頂からの景色を点数化し、
ベスト5を選出した。
これらはすべて快晴時の評価だ(あくまで主観)。
このランキングの対象は山頂(付近含む)からの景色オンリー。
コースの楽しさや険しさは一切考慮していない。
※コースを含めた総合ランキングはこちら↓
なお、2位は同点で2座、
1位も同点で3座選んでいる。
それでは、イキマス!
同一2位:四阿山(96点、長野県・群馬県)
正直この山は山頂よりもコース途中の景色の方が度肝を抜かれる。
真っ白で広大な雪原の先に広がる北アルプスは圧巻だ。
360度視界が開け、関東甲信越にある名山は全部、ほんとうにすべて見渡せる。
こんな山はなかなかない。
その様子はこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/wp/?p=91
だが、森林限界を抜けると
遠くで富士山が「こんにちはっ!」
隣で編笠山が「オッスっ!」
そして向かい側から赤岳をはじめとする南八ヶ岳が「これでもくらえっ!」
と迫ってくる。
隣の編笠山の方が富士山がきれいに見えるはずだが歩く距離が長いので行っていない。

スタートから山頂まで、ほぼ森の中。
そして山頂からの眺望もない。
ところがどっこい。
その先が現実離れした絶景の嵐。
視線を遮る高木がない長々と続く真っ白な尾根。
その先には絵画のように左右対称の富士山。
その手前には青々と輝く湖。
そして振り向くと左右に連なる南アルプスと奥秩父の山々。
まるで大富豪が山を丸ごと買い取って、
サグラダ・ファミリアのようにじっくり時間をかけて作り上げた日本庭園のよう。
つまり完璧な構図のだ。
それでも100点ならないのは、
真冬でもほとんど雪が積もらず、
視界のすべてが真っ白にならないからかな。
(写真の積雪でMAXクラス)

ラッキーと思えるかもしれないが、
そこからが結構キツい。
ゲレンデ脇の急斜面を黙々と登る。
汗だくだくになったところで、
ゴンドラから乗り継ぐリフトの終点(犬不可)。
そこから西大巓(にしだいてん・1982m)を超えると、
お待ちかねのスノーモンスター地帯。

首都圏から一番近いスノーモンスター地帯は四阿山(長野県・群馬県)かもしれない。
しかし、日帰りでは難しい西吾妻山のスノーモンスターは桁が違う。
デカい&多い。
まさにスノモンの街だった。
西日を浴びた彼らも美しかった。
そんなことどうでもいいと思えるアミューズメントパークのような山だ。
その様子はこちら↓
(第二展望台はやや劣る)
北八ヶ岳の特長は、
コバルトブルーの空、
樹木にも積もったもモフモフの雪。
とにかく雰囲気が明るくてメルヘンなのだ。
これにプラスして西天狗岳の山頂は、
八ヶ岳の主役である赤岳と阿弥陀岳が間近に
ドドドドド~~~~~っん
と迫ってくる。
さらに振り向けば長大な城壁のような北アルプスの峰々が立ち並ぶ。
この遠近のバランスが非常にいい。
その理由は、さらに素晴らしい眺めに出会えることを期待しているから。
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