犬連れ登山「間近に迫る雄大な山容に呆然」天狗岳の途中まで(長野県)

山頂まで行かなくても大満足!

「雪山でどこが一番好き?」(日帰り限定)
と聞かれれば迷わず
「北八ヶ岳です!」
と答える。

冬の北八ヶ岳は、ヨーロッパのクリスマスを思う、枝にモコモコな雪の乗った樹々が特徴的。
登山中はずっと「しんっ」と静まり返り、耳に入るのは「ザクザク」という自分の足音だけ。
そんなメルヘンの世界に浸れる。

ということで新年初(1月11日)の雪山は、北八ヶ岳の天狗岳(2646m)を選んだ(西尾根コース)。
とはいえ、アイゼンを履けない泰楽(ゴールデンドゥードル)が、真冬の2600mオーバーに登れるとは思えない。
なので途中にある第二展望台(2506m?)までを目指すことにした。

出発地点は唐沢鉱泉の無料駐車場。
だが8時40分の到着した時点で満車状態。
それどころかクルマがあふれて手前200mくらいから路駐の嵐となっていた。

しかし我が車は力強い4輪駆動車。
セダンでは入れない段差を越えて登山口近くの路肩に停めた。

ところが……。
突然背中に「八ヶ岳!」と書いたコートを着たおじちゃんが来て、
「そこの脇はちょうど路面が凍結しているから、滑ったクルマにぶつけられるよ。
駐車場の目の前の路上に停めていいから移動して」
とのこと。

確かに5分くらいの間に2台のクルマが先に進めずにバックして戻っている。
それに駐車場の前は、現在地より50mほど登山口に近い。

「それはラッキー!」と急いでクルマを移動しようとアクセルを踏んだ。
ところが……。

「うぉおおーーん! がっちん!!」

私のクルマが段差を越えられずに横滑りをしてバンパー左側を岩にぶつけてしまったのだ💧

「し、新車なのに!」
2秒間車中でがっくり肩を落とす……。

だが、1年中林道を走る我が車は遅かれ早かれこうなる運命。
気持ちを立て直して4WDをロックして脱出し、何事もなかったかのように路駐した。

そんなこんなで9時22分にスタート(標高約1870m)。
さぁメルヘンの世界へ!

ところがどっこい。今年は暖冬のためどの枝にも雪がない。

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しかも出発して2時間は視界が開けない森の中。
南八ヶ岳の西岳のように急登ではないので、辛くはないが楽しくもない……。

だが標高2300mを超えたあたりから徐々に雪が積もって期待していた世界に。

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嫁も泰楽も一気にテンションアップ

そして突然森が途切れた。
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「うわうわうわ~~~~っ!」
アラフィフではあるが本能のままに歓喜の声を出してしまった。
だって視界には赤岳を筆頭とする南八ヶ岳の山々が連ねっているんですもの。

見上げれば八ヶ岳ブルー。
周りを囲む樹木にはエビのしっぽ。
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第一展望台(2416m)に到着だ。

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360度の展望。

「第一がこんなにすごいなら第二はどうなってしまうんだ!?」

休むことなく先を急ぐ。
再び森の中へ。
そして約40分後に視界が開けた。
その先には……?

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西天狗岳がどどどど、どっかーん! 

迫りくる近さに圧倒される。
第二展望台だ(2506mくらい)。

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ここは山頂に立つ一人ひとりが見えるくらい西天狗岳に近い。
(東天狗岳は西の裏側)

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しかし、北側が樹林帯で第一展望台で楽しめた北アルプスが見えず。
眺望は第一展望台の方が上。
なのでスルーして行けるところまで行こうと歩を進める。

ところが100mでまたまた森の中。しかも下りに。
その後急登となって視界が開けるのは、はるかに見上げる森林限界を超えたあたり。
時間は午後12時30分。
お腹が空いた。
なのでここで断念。
第一展望台に戻ってランチタイムとすることにした。

当日のメニューは、カップのもちもちワンタンメン&ハヤシライス。
どちらにも角切りベーコンと刻みチーズを入れる。
嫁には大好評。
でも気温は―8℃。
さすがにすぐに冷えてしまった。
簡単なカップ麺VS熱々でいただける煮込みチキンラーメンは悩むところ。

さて、お楽しみの第一展望台の眺望は以下。
北側から反時計回りに四阿山・北アルプス・御嶽山・中央アルプス・南アルプス。
そして間近に八ヶ岳(西岳、編笠山・阿弥陀岳・赤岳・横岳・硫黄岳・根石岳・西天狗岳・中山・丸山・茶臼山・縞枯山・北横岳・蓼科山)を見渡せる。
赤岳から硫黄岳にかけてのゴツゴツの立体感がたまらない。

帰りの500mはメルヘンの中をヒップそり。
ちょうどいい傾斜。
泰楽、はしゃいで吠えながらついてくる。

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その後は雪不足でヒップそり不可。
早足に。

15時17分着。
5時間55分、5.4kmのコースでした。

このコースは手軽&絶景でかなりいい。
次回はもっと雪のあるときを狙いたい。
(でも地球温暖化で、もう十分な雪は期待できないかも……)

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