低山登山「菜の花畑の広さと密度の濃さに我を失う!」米沢の森・御十八夜(千葉県市原市)

菜の花と山桜を同時に味わうならこの山!

風が大嫌いだ。
4月12日土曜日、いつものようにサーフィンへ出掛けた。
午前に1ラウンドを済ませて昼食後にクルマでお昼寝。
30分後、ぼんやりとする頭の中にゴーゴーという音が染みこんで来る。
その音が徐々に大きくなっていく。
同時にクルマがぐわんぐわん揺れはじめた。
風だ!
干しているウェットスーツが吹き飛ばされるかもしれない。
慌てて外へ出ると、おっとっとと吹き飛ばされてのけぞる。
こんな天候でサーフィンなんてやってられない。
だからといってせっかくの土曜日、帰りたくはない。
どうしよう?
山へ行こう!

ちょうど2年前の今頃に、市原市の米沢の森(御十八夜・おじゅうはっちゃ)へ行った。
あの映画のワンシーンのように美しい菜の花畑をまた拝みたい。


前回の復路は、下山なのにロープ場の登りがあったり、湿地帯で泰楽の足がドロドロになったりした。
なので今回はピストンにしよう。
ついでに近くのたぬき山きつね山にも登りたい。
前回の様子↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/4347


午後2時ちょうどに第一駐車場に到着。
ここの手前100mの道路は超~狭い。
普通の運転テクの人ならランクルは無理。
運転に自信のない人は軽自動車でなければ無理。
心配な人は、うぐいすライン沿いの第3駐車場を利用した方がいいだろう。


第1駐車場からの登山口は2つある。
右側が前回復路で利用したドロドロ地帯。
今回は左側から登ってピストンする予定。


最初の50mは中程度の傾斜を登る。
周囲は竹林。
前回はイノシシがやりたい放題に掘り返していたが、この日はほとんど被害を受けていないようだ。
この辺りからゴールまでウグイスの心地よい美声が続くことになる。

ここを登り切ると、あとはほとんどが平坦なコース。
スタートが標高40mで最高点の御十八夜が162.3mだから楽々チンチン。
登山というよりハイキングだ。


さらにめちゃくちゃ整備が行き届いているので歩きやすい。
小型犬でも余裕で登れるだろう。
ただし、近くで水が湧いているのか、結構湿気が多いので夏は蚊が多そう。

なお、前回の泰楽はマダニにやられてしまった。
4月上旬ということでマダニ駆除薬をつけていなかったのだ。
今回はつけてきたが大丈夫だろうか?


スタートして数百メートルで行人塚の山桜広場に到着。
名前のとおり大きなヤマザクラが迎えてくれたが、満開はとっくに過ぎて葉桜だった。


近くにトイレがあるようだが、確認はしていない。


桜の花が無ければツツジは?
ほかの花は?
キョロキョロしたが、最後の菜の花畑まで花はほとんど咲いていなかった。
可憐なスミレが地面にぽつん、ぽつんという感じ。


花の代わりにブルーに輝く美しい鳥の羽を拾った。
なんの羽?
カケスかな?


とはいえ、退屈なコースということはけっしてない。
繰り返すが整備で徹底しているので湿気は多いものの、日射しが差し込んで雰囲気は明るい。
また、凸凹が少なくて歩きやすい。


そしてなんとコースの途中にトイレがあるではないか!
中を確認すると、ちゃんとトイレットペーパーもあった
そういえば、前回山頂近くで整備を行っているボランティアの方とお話しした。
そのとき、ある方がこのトイレの中身をバケツで汲みとって掃除していると聞いた。
いくら頭を下げても足りません。
ありがとうございます!


このトイレの先に、今回のコースで唯一の急登がある。
急といっても20mと10mが2ヶ所だけ。
息が切れる前に登れる。


急斜面を登り切ったら、再度緩やかな稜線に出る。
右側にまたトイレがあった。
どんだけ親切なんだろ?


トイレが見えたら山頂は間近。
芝生の小高い丘を登る。
周囲の新緑の淡いグリーンが爽やかさを演出する。
この山は基本的に広葉樹と竹の自然林なので、スギ花粉が苦手な人にも優しいかもしれない。


スタートして1.7km・40分で御十八夜(162.3m)に登頂。
山頂は、ご覧のとおり広場になっていて、360度見渡せる。

特に視界が突き抜けているのは西側。
鹿野山をはじめ、君津市方面の山々が見渡せた。
かなり空気が澄んだ日は、富士山や伊豆の天城山などが見えることもあるらしい。
なお、画像に書いてある富士山は千葉県にある上総富士です。


北西側に林立する高層ビル群は幕張新都心かな?


「たぬき山」「きつね山」へは、山頂から先に続くコースを利用するらしい。
こちらもしっかり刈り込まれて歩きやすかった。


ただし、数百メートルで行き止まりに。


ちょっと藪漕ぎしたら「ひだまり広場」に出た。
山頂直下のトイレの下が「ひだまり広場」なので、直接行った方が効率的だろう。

この広場は、前回コース整備をしてくださっている方とお話した場所。
今回も同じ方が整備の準備をしていた。

「すみませーん。ここからたぬき山ときつね山に行こうと思っているんですが、両方とも眺望はありますか?」
「眺望はないんですよ。登るためのコースを整備しただけです。眺望なら御十八夜が一番ですよ」

ならば、今回はたぬき山ときつね山はナシ。
丁寧な整備に対するお礼を伝えて、すぐ脇にある菜の花畑を見学しにいった。


この菜の花畑がハンパない。
とにかく鮮やかな黄色の面積が広い、密度が濃い。
野球場くらいの面積が全部真っ黄色!

黄色の回廊に顔を、あえて近づけて歩く。
いつまで経っても途切れない黄色。

目の前に飛び込んでくる黄色。
もう黄色の世界に全身が溶け込んでしまいそうだ。
これでも見頃を過ぎている。
それなのに飛び込めば、花の上で身体が浮きそうなくらいの濃度だ。


私が興奮するので泰楽も大興奮でジャンプしまくり!


泰楽のぶりっ子魂も爆発!
一緒に何往復もして写真を200枚くらいとってしまった。

この山は、菜の花を見るだけでも価値があると思う。
実は「ひだまり広場」まではクルマで来れる。
時間や体力に不安がある人にとって、直接行けるのはありがたいはずだ。

もう頭の中が菜の花でいっぱいに。
そのまま夢見心地で下山を開始した。


途中の脇道に「千本桜」というスポットがあったので寄り道。
千本というのは大袈裟だが、1本の大きな山桜が10本くらい枝分かれした姿は壮観だった。


かなり高い木なので、天を仰ぐように眺めることになるが、花もたっぷり残ってて真っ黄色になった目を程よく中和してくれた。


そんな感じで2時間12分、5kmの山行でした。
山頂まで40分、1.7kmなのに計算が合わない!?
それだけ菜の花畑が楽しかったのです。

たぶん、この米沢の森(御十八夜)のベストシーズンは、
菜の花と山桜が満開の3月下旬

コナラが紅葉する11月下旬
だと思う。
特に3月下旬は、今回以上に黄色の世界に浸かれそう。
想像しただけで鼻血が出そうだ。

なお、今回泰楽にマダニはついていませんでした。
犬連れの場合は、くれぐれも駆除薬による予防をおススメします。

 

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