大型犬のしつけを見直す⑧「噛み癖をつけさせない方法」

噛む理由は「運動不足」か「安心感不足」

しつけによって実現したいのは次の5原則。
1.リードを引っ張らない
2.無駄吠えをしない
3.勝手に食わない(拾い食いしない)
4.噛まない
5.留守番できる

「しつけにこだわる理由」はこちら↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/4051

前回は「3.勝手に食わせない(拾い食いさせない)方法」を紹介したので、
今回は次の「4.噛み癖をつけさせない方法」について書こうと思う。

4.「噛み癖をつけさせない方法」
そもそもまともなブリーダーは、噛まない性格の犬同士を交配させている。
特に暴れたら危険な大型犬のブリーダーは、その傾向が強い気がする。
前太のブリーダーも泰楽のブリーダーも「見た目より性格」という方針で交配させているような印象を受けた。

だから噛むのは、ほとんどの場合で飼い主のせいだ。
(まれに先天的に噛む犬がいるらしい)

経験上、通常の犬が噛む理由は、「運動不足」「自分または家族の身を守るため」
前太については毎日20分ずつ2回散歩していた。
さらに週末は誰もいない砂浜を思い切り走り回らせていた。


毎回「もう十分です。帰ります」と言っていたので運動量は問題なかったと思う。

それでも前太に思い切り噛まれたことが3回ある
2回は言うことを聞かないので叱って壁際に追い込んだとき。
「ウ~~~っ!」と睨んできたので、「噛めるもんなら噛んでみろ!」と腕を突き出したら本当に噛まれた。万力のようにぐりぐり~っと。
それでも「お前が悪いんだろ!」と睨み返したら離した。

そしてもう1回は、夫婦喧嘩のとき。
嫁が、キーーーッとなって大声を出したので、「いい加減にしろ!」と腕を掴んだら、前太が突然ダッシュしてきて私の腕を「ガブブブブーーーっ」と思い切り噛んできた。

そのときはすでにしつけが終了し、ツーと言えばカーという仲になっていたので、「嫁を守るためなら立ち向かってくるんだ!?」と痛みを感じないほど仰天し、喧嘩は終了した。

どのケースも腕を確認すると、直径5mmくらいの穴がぽっかり開いており、血がぴゅーっ。塞がるまでに2週間ぐらいかかった。

そんな感じで犬は運動さえさせていれば、緊急事態のとき以外は基本的に噛まない。ただし、緊急事態のスイッチが入るタイミングはそれぞれ。

前太は、3歳児にしつこく目つぶしをされてもじっと我慢していた。
一方で知らない人が触ろうとするだけで噛む子もいる。
実際に知人の柴犬とミニチュアダックスに噛まれたことがある。前太と比べればパワーが段違いに弱いので全然平気だったけど。

その差として犬種が考えられるが、それよりも「普段から安心感を覚えているか」が大きいと思う。
「この飼い主と一緒なら安心して生きていける」と常々感じている犬は、他人から多少の苦痛を与えられても我慢する。いざとなったら飼い主が助けてくれると信じているから。

一方で常に「自分の身は自分で守らなければならない」と考えている犬はすぐに牙を剥く。
ずっと犬と一緒にいてそう考えるようになった。犬のしつけで一番良くないのは、「昨日ダメと言ったことを今日は見逃す」という態度だと思う。
しつけは、やり切ることで犬は「飼い主の言うことを聞いてさえいれば幸せになれる」と安心してくれる。

だから最初にシーザー・ミランから学んだ「散歩」「ルール」「愛情」の順番を忘れないようにしていた。
その中でも特に「ルール」、具体的には、上記5原則を実現する方法を頑なに守った。
今思うと厳しすぎたが、例外は一切なし。
(しつけが完了してからの泰楽は、結構ゆるゆるだけど)

その結果、前太は最初から噛み癖はなかった。
そして5歳頃には「子どもの目つぶし攻撃も我慢する犬」になっていた。

※ちなみにさすがに子犬のときの甘噛みは少しあった。
生後4カ月くらいまでは我慢したが、それ以降は本当に痛かったので、噛んできたらおしっこを漏らすほど叱った。するとすぐに噛まなくなった。ただし、嫁さんには私に隠れて3歳くらいまで噛んでいたらしい。彼女はそのことを前太が旅立つまで内緒にしていた。

次回は「留守番できる」について書きます↓
https://large-dog.iehikaku.com/archives/4155

 

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