「ちょっと寄り道」のつもりが大絶景!
2021年2月13日 てんくらA 気温3℃ 風速7m 実際は気温5℃ 風速2m
西吾妻山で驚愕のスノーモンスターに出会った翌日、せっかく東北まで来たのにそのまま帰るのはもったいないと、ペンションの近くにある低山、雄国山(1271m)へ登ることにした。
9時4分、駐車場に到着。
満車の一歩手前で、すべり込みセーフ。
意外に大人気の模様。
「2日目なのでちょっと寄り道」という軽い気持ちでスタート。
ずっと緩斜面のブナの森。
雪庇以外は見所ナシ。
ヤマレコで調べて分かってはいたので黙々と歩く。
10時47分、急に森から抜ける。
高さ2mくらいの樹木がぽつんぽつんと生える雪原。
右手には雲一つない紺青の下、ゆったりとした山容の雄国山が。
気分も晴れる。
トレースを見ると、直登ではきつすぎるので、ぐっと奥に行ってから尾根伝いに登るらしい。
尾根への傾斜を確認すると、それでも辛そう。
でも、登る人々の姿を眺めていると何かがおかしい。
みんな身体がデカすぎるのだ。
理由は斜面の面積が小さいから。
つまり自分が感じているほど距離はないらしい。
登り始めるとそのとおり。
グングンと稜線が近づいてくる。
「これなら飽きない」という気持ちの余裕から、「登り切るまで振り返えらない」
と決めた。
絶景をより深く味わうためだ。
ところがである。
登り切ったら振り返る前に「うっそぉ~~~っ!」絶叫してしまった。
稜線の向こう側に、まさかの飯豊連峰が待っていたのだ。
真っ白な塊感がたまらない。
そして振り返ると、これまた白銀の雄国沼の絶景。
ちなみに泰楽(ゴールデンドゥードル)は二日連続の雪山登山でお疲れの様子。
こちらが立ち止まるとすぐにフセをする。
雄国沼の向こう側には磐梯山の頭がどっかーん!
さらにその左には純白の安達太良山まで登場してきたのだから堪らない。
「標高1200mごときでこの絶景!?」
さすが東北。
冬の実力が違う。
左に飯豊山。
右に磐梯山。
緩斜面の稜線歩きはワクワク以外何もない。
かなりゆっくり歩いて2時間30分で登頂。
山頂でも、その先の下山時も飯豊連峰が私たちの心を離さない。
帰路の先には前日に制覇したスノーモンスターの聖地、西吾妻山が。
気温5℃、ほぼ無風。
今頃モンスターは、太陽光に照らされてやせ始めているだろう。
今回の旅は大当たりだ。
下山はそのまま直進する冬限定コースを選択。
積雪がないと藪で歩けない。
これも大正解。
360度視界が開けた稜線を独り占めして歩けた。
ところがラスト1㎞は結構な修羅場。
60度近い急斜面を落下するように進まないといけない。
しかも雪が解け始めて重いので、一歩一歩が体力を奪い取る。
それでも帰りは1時間30分で到着。
トータル5時間10分、7km。
ちっとも寄り道コースではなかったが、その分絶景だった。