春の久慈川は花も生き物も多くて飽きない!
2025年4月26日 水位:舟生橋-0.99m
わが家のカヌー(川遊び)シーズンは、4月後半にスタートする。
初回の川選び条件は、
1.絶対に沈しないゆったりとした流れ
2.水面から眺める花々が美しい
3.自宅(千葉県)から比較的近い(初回からがんばる気になれないから)
この条件で絞り込むと久慈川(茨城県)と那珂川(栃木県)しか残らない。
では、どちらにするか??
実は以前、ゴールデンウィーク中に那珂川を漕ぎ、藤の花が大当たりした。
なのでそこは外せない。
そして久慈川については、4月後半にすぐ近くの奥久慈男体山に登り、色彩豊かなつつじの花園に遭遇した。
したがってここ数年、シーズン1発目のカヌーは久慈川となっている。
4月の久慈川なら、川面からツツジの群生を眺めることができるかもしれない。
だが、いつも開花時期が微妙にずれて見たことがない。
今年はどうのか!?
7時10分、ゴール地点の大内野橋に到着。
泰楽をクルマから降ろすと、いきなり大暴れ。
オマエもカヌーできるがうれしいのか?
河原には菜の花が群生していたが、すでに散って4部咲き。
漕いでいる途中、場所によっては真っ黄色の大地が拝めるかもしれない。
期待が膨らむ。
スタート地点の上小川橋に到着すると、下流側で護岸工事をしていた。
邪魔をしないように難易度の高いコースで河原に下りる。
車高が高いデリカでよかったー。
シーズン初回なので用意に手間取る。
そんなこんなで8時37分スタート。
気温13℃でフルスーツを着ていればちょうどいい。
ただし、水位が昨年より30㎝も低いので、いつ歩かされるか不安。
最初から右側が護岸工事中。
見ぬふりをして川面を眺める。
ほのかに泥の臭い。
透明度50㎝。
絶対に泳ぎたくない・沈したくないレベル。
だが、相変わらずのんびりした流れ。
ウグイスの清らかな歌声がサラウンドでこだましている。
ここのウグイスは声が太い。
風速4mの向かい風。
それでも程よい流れで順調に進む。
工事地帯は数百m続いていた。
下流に目を凝らすと、均等に丸く穴が開いた壁が立ちはだかっている。
嫌な予感。
その手前に1級の瀬。
まっすぐなので河岸の菜の花を愛でながら通過。
その間にも穴穴の壁がどんどん近づいてくる。
ついに距離50m。
何と沈下橋をつくっていた。
川幅いっぱいに並んだ穴は、水を通す土管のようなもので、それぞれ直径1.2mくらいあった。
そこを通過できなければ、カヌーを担いで脇を歩かなければならない。
嫁さんと泰楽を残し、川の中を歩いて穴に近づく。
頭を突っ込む。
向こう側が丸く切り取られてように光っている。
吸い込まれそう。
気味が悪い。
でも行くしかない。
流れに足をすくわれない様に、一歩一歩踏みしめて進む。
丸い光がだんだんとモザイクがかった川面の風景に変化していく――。
10m進むとぶわっと視界が広がった。
これなら行ける!
そう叫びながら嫁さんたちのところへ戻ると、彼女は「私が先頭で漕ぐから、あんたは後ろから撮影すればいい」という。
願ったり叶ったり。
いざ出航!
泰楽は船長。
嫁さんは漕ぐ係。
私は撮影係。
3人とも役割を全うしようと鼻息を荒くして光の穴に突っ込む。
だが、水の流れが素直じゃない。
直前で、くりんっと船首が横を向いて船体が穴に張り付いてしまう。
今日は流れの力が弱くてよかったー!
三度目の正直で、すっと入った。
土管(?)の内側のひだひだが、パパパパパっと後ろに飛んでいく。
宇宙基地から発射するスペースシップに乗っている気分。
ふわっ~とトランス状態に。
でもそれは一瞬。
ぶわっと現実の世界に飛び出した!
そこからは再びのどかな川旅に。
とはいえ、今回は水位が低いからか、微妙に落ち着く暇がない。
宇宙基地を発射して200mで1級の瀬が出現。
その後も2つほど瀬を越えて、やっと静かな流れになった。
そこで気が付く。
両側の森が藤の花だらけではないか!
近づくとまだ蕾が多く、5分咲きといったところ。
それでも若紫に色づいたつぶつぶが山肌を埋め尽くそうとしている。
これは1週間後には大変なことになるかもしれない。
もしかして那珂川といい勝負か?
見惚れていたら2番目の鉄橋の下を右側に行ってしまった。
そこはテトラ地獄。
なんとかやり過ごしたものの、ここは左に行くべし。
そこから先は合計2回歩いた。
それも5mずつ程度。
順調に進む。
久慈川は生き物が多い。
ウグイスの歌は最後まで響き渡っていたし、鴨↑は視界に常に入っている感じ。
オマケに目の前をイタチが泳いていき、巣穴に逃げ込んだ。
目標としていたツツジはゼロだが、鮮やかなパステルグリーンの新緑がなんとも美しい。
時々たんぽぽのように黄色いヤマブキも目を癒してくれた。
白い花はなんだろ?
後半は向かい風が7mくらいになったので、ちょっと本気で漕いだが、基本的にはほのぼのと流されてゴールの大内野橋に到着。
2時間55分・7.3㎞の川旅でした。
春の久慈川は、花も生き物も多くて飽きない。
来年もゴールデンウィーク前後に下りたい。
ただし、今回はちょっと長過ぎたので、スタートは1km手前の宮平橋からにするかも。
そうすれば宇宙基地を通らないので、水量が多くても安全だ。
ちなみに河岸にはカエデも多かった。
晩秋の寒さに耐えられるなら紅葉の季節もおすすめです。
逆に真夏は、水の濁り度から考えると臭いが心配で漕がないかなぁ。
さて、午後は近くのつつじヶ丘&篭岩でトレッキングだ!
つづく
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