ヤマビルに噛まれても潜りたい淵
13時50分、山奥の清流へ向かってGO。
15時10分、到着。
ウェットスーツに着替えて遊び場まで400mほど林道を歩く。
この道中が結構難関。
ヒルがてんこ盛りなのだ。
なので我々人間はブーツを履き、フルスーツを着る。
泰楽もブーツを装着。
それでもヤツらは、うにうに登ってくる。
「付いてない?」
「泰楽は?」
お互いに確認し合いながら歩く。
そこまでしてでも、ここはお気に入りの場所。
林道が崩れていて、めったに人が来ないし、
水の透明度は20m弱(絶好調時)。
そして、なんてたって飛び込みができる淵が連続で3つもある。
16時、その淵の手前から潜りはじめる。
すでに薄暗いので透明度は10m弱。
これは仕方がない。
だが、気になることも。
魚がいない!
大イワナどころか、
チビアマゴさえゼロ。
ここは水深30㎝以上の場所ならば、常にチビアマゴが群れで遊んでいるはずなのに……。
納得いかない!
ずんずん進む。
ここでニューアイテムが活躍した。
それはこれだ。
モンベルの
「メッシュギアコンテナ 20」(沢登り用ザック)
「アルミホイッスル M」
「トレッキングベル ラウンド」
なぜこれらが必要か?
まずメッシュギアコンテナ 20。
嫁は、いつも泰楽のおもちゃとシュノーケルを持ってシャワークライミング(沢登り)をする。
その際、すってんころりんをすると両手が塞がっているので危険だ。
「何を今さら」
という感じだが、今までは川遊びの延長と捉えていたので特に気にしなかった。
しかし、最近は
「もっと、もっと奥へ」
と感じるようになったので沢用のザックが必要と思えるようになったのだ。
メッシュギアコンテナ 20は、背中のパッドを抜いてしまえば、
軽々で速乾性も非常に高い。
防水バッグを併用すればお弁当なども運べるので非常に便利だ。
しかも安い!
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そしてアルミホイッスル M。
渓流を奥へ奥へと進むと、
本当にたまにだが釣り師に出会う。
そのほとんどが熊鈴を身に着けている。
話を聞くと実際に熊に遭遇した人も多い。
一方で我々は、登山時には熊鈴を携行しているが、
沢では丸腰だった。
迂闊。
熊を気にし出したら鈴&アルファが欲しくなった。
爆竹?
ロケット花火?
両方とも火をつけるのが面倒だし、
山火事も心配。
何より残骸で山を汚す気がする。
そこで選んだのがホイッスルだ。
アルミホイッスル Mを使用したところ、
思い切り濡れてもピーピー鳴らせたし、
音量も申し分ない。
さらに今回は新機能も見つけた。
私がずんずん歩いて嫁と離れると、後方から
ぴぃぃぃーーーーーっ!
と聞こえてくる。
「あんまり離れないで~!」
の合図だ。
そこで私は、
ぴぃぃぃーーーーーっ!
「そんなに離れていないよ。ここにいますよ」
とやる。
これでお互いの精神的負担をかなり軽減できた。
最後にトレッキングベル ラウンドだが、
こいつは残念。
通常、熊鈴は
チリン、チリーン!
と鳴るが、これは
カラン、コロン。
さらに音も非常に小さい。
100円ショップ品に負けるくらいに。
なので買い替え決定。
さて、そんなニューアイテムを駆使して、
ぐんぐん進み、
ぐりぐり潜ったが、
魚は、ほとんどいなかった。
秋になると出てこない?
渓流釣りをしないのでよく分からん
3連続の淵のトップバッターは、
滝付き日本庭園風。
数年前に見つけたときは深さ2mで5mくらい泳げるプールだった。
もっとも見栄えのいい淵だ。
だが、2年前の豪雨で激変。
手前2mが大岩で埋まってしまった。
↑泰楽が乗るこの岩なんてなかったのに……
それでも、今年は深さ1.6mをキープ。
ぎりぎり飛び込み可能だった。
第2、第3の淵は深さ2mをキープ。
泰楽はおもちゃを追いかけ、
嫁は泳ぎ、
私は飛び込みを繰り返した。
17時に撤収。
クルマに到着し、足元を確認すると予想通りヒルだらけ。
嫁も私も近ごろは、つまむことに抵抗はない。
このやろ! このやろ!
親指と人差し指の爪で挟んではポイポイする。
だが、知らないうちに首も噛まれていた。
2人とも……。
幸い出血少。
泰楽無傷。
18時、キャンプ地の河原に到着。
最初から牛肉焼肉。
前回まで30年間、野菜やタンなど軽いものから焼いていたが、
それだとメインディッシュに到達する前にお腹いっぱいになってしまうことに気がついた。
なのでこれで正解。
22時就寝。
5時40分起床。
天気は薄曇り。
予報は快晴だったのに……。
丸ごとバナナで簡単な朝食を済ませ、
昨日より上流を遡る準備を整える。
泰楽には武器を与えたが10秒で「重い、ポイっ!」……
8時26分、林道を700m歩いてシャワークライミング開始。
嫁が「今日は任せろ」と先に行く。
またも魚ゼロ。
だが、飛び込みができるほど深くはないものの澄んだ淵がいくつかあった。
この川は堰堤がないし、岩も滑らないので、ずんずん進める。
淵、大岩、滝。
変化に富んだ地形で飽きない、楽しい!
突然、嫁が脇の細い流れ込みを見つけて登って行ってしまった。
心配する泰楽と私。
そのことを知ってか知らずか、
あっという間に10mの高さへ。
ヘルメット被れよ!
スタートして1㎞で今回最大の滝に到達。
高さ3m、淵の深さ2m。
これは美しい!
将軍様が造らせた日本庭園のよう。
すぐに潜ると15cmクラスのイワナが5匹。
潜ったり、登ったり、飛び込んだりを繰り返す。
静岡の川は水温が高いので、泰楽は寒がらずにおもちゃを追いかける。
調子に乗った泰楽は、またもや嫁を踏み台にして楽をしようとしていた。
普段は天使のような性格の泰楽。
だが、なぜか深い淵を泳ぐときは悪魔の一面を見せる。
だからといって泳ぎが不得意というわけではなく、
サーフィン歴35年以上の私より速い。
その後も神秘的な淵がいくつかあったのですべて潜った。
午前中にちょっと、と思っていたが、
結局3時間も遊んでしまった。
これで今年の潜り川遊びはおしまい。
次回は紅葉カヌーを楽しむ予定だ。
帰りは案の定大渋滞(東名高速道路)。
運転きつかったっす。
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