犬と磯遊び「透明度バツグンのプライベートリーフ!」(千葉県)

泰楽、大波にのまれる!
干潮:8時10分(木更津)

我が家は千葉県にある。
そのうえで、
「サーフィンをやっている」
「犬を飼っている」
という話をすると、
「いつも海に連れて行って遊ばせているんでしょ」
と思う人も少なくないようだ。

ところがどっこい。
泰楽(ゴールデンドゥードル)を海で遊ばせることは、あまりない。

なぜなら、
・砂で思いっきり汚れるから
・波が大きくて危険だから

千葉でサーフィンをするポイントは、ほぼ砂浜。
そして犬は砂浜でゴロゴロするのが大好き。
また、サーフィンができるような海は、
犬にとっては見上げるようなビッグウェーブが立っている。
なので、サーフィンをするついでに泰楽を連れて行くときは、
必ず大好物のボールを持参し、
ゴロゴロや入水をする気にさせないように高速で遊んで、
さっさとクルマでお留守番をさせる。
だから夏に連れて行くことは基本的にない。

ところが数年前に夏の犬との遊び場として、
最高の場所を見つけてしまった。

そこは内房。
東京湾なので基本的に波は穏やか。
それに東京湾なのにダイビングスポットがあるほど透明度が高い。
しかも磯で遊べば砂で汚れることがない!

灯台下暗し。
内房の磯は犬と遊ぶにはパラダイスだ。
それゆえ、毎年どこも大混雑のお盆の期間は、
こっそりそこへ行くようにしている。

今年も泰楽と二人で出かけた。
(嫁さんは「毎週遊んでばかりで疲れた」と言ってお休み)

7時30分に遊び場の磯に到着。
この時点で駐車スペースは3分の1程度しか埋まっていなかった。
磯を見渡すと釣り客のみ10名程度。
音楽を
「ドンっ! ドンっ! オーイエイ!」
するようなBBQ若者はまだ来ていない。
早起き万歳!

着替えて徒歩で遊び場へ向かう。
ここは東京ドーム2個分(適当)くらいの一枚岩。

まるで景勝地のようだが、
広大ゆえに奥まで歩いて行く人は、ほとんどいない。
つまり、がんばって数百m歩けばプライベートリーフにたどり着けるのだ。

人がまばらで穏やかな雰囲気。
波の音も聞こえない。
台風7号が近づいているが南東うねりなので内房には届いていないようだ。
ラッキー。

7時50分に目的地の磯に到着。
期待通り無人。
たぶん浅い湾のようになっているので、釣りの対象魚がいないのだろう。

快晴。
風速5~6m。
気温29度。

大至急、海パンいっちょで泰楽と遊び開始!

相変わらず美しいクリスタルブルーの海。
一部だけ切り取れば「沖縄ですよ」と言っても疑われないはず。

ところが想定外のことも。
意外に波が高い!
定期的に5~60㎝の波が打ち寄せてくる。

岩場なので海に慣れた人でないと危険かも。
泰楽はおもちゃに夢中で気にしない模様。
ぶ厚いライフジャケットを着ているので、多少岩に当たっても平気でしょ。
後から自分一人でも遊びたいので、とにかく疲れさせたい。

ところが、投げても投げても飛び込む。
あれ!? 今日は調子いいね(早く疲れてよ……)。

と思っていたら、背後から想定外の大波が来襲。
ぐんぐん近づいて来て、
泰楽の身体をモリモリ持ち上げ、
「よっこいしょ!」
と岩に乗せてしまった。

ビックリ仰天の様子でアウアウしはじめる泰楽。
「もういいですぅ~」
と岩に這い上がろうとする。

まさに潮時だ。
泰楽をその岩の上に乗せ、
「ここで休憩をしていなさい」

そして、シュノーケリング開始。
透明度は5m程度。
やはり波がある分、絶好調ではないようだ。

とはいえ、生き物を観察するには十分。
まずはウニのマンションがお出迎え。
この穴↓一つひとつに針がツンツンのウニが入っている。

さらにオレンジや黄色をまとった20㎝くらいのカニや蛍光ブルーの小魚たちが戯れていた。

中には20㎝を超えるシマシマの大物や

ひょっとこのようなかわいらしい表情のフグも。

そのまま30m沖の小島まで泳ぐ。
そこで思い切り潜水。
海底の岩に抱き着いて周りを見渡す。
腕時計(スントコア)を確認すると水深3.1m。

水温は25℃くらい。
蛍光ブルーの小魚の群れ。
グレーの身体に蛍光イエローのラインが入った細長い魚。
ウニの密集地。
赤茶色の岩に擬態した巻き貝。
みんな太陽の光を浴びてキラキラ光っている。
タマラナイ。

小島の反対側の水深は7m。
いつもはここを1周して遊ぶのだが、今回は波が高くて危険な予感。
すでに波に翻弄されて背中や膝小僧からちょっぴり出血。
そうなる予感はしていたのだが、タッパ(ウェットスーツ)は着たくなかった。
夏は海パンいっちょになりたいのです!

この小島の高さは約3m。
登ると周辺地域を制覇した気分になる。
遠くの釣り人を眺めて、
「がんばってくれたまえ!」
と叫んでみる。
もちろん聞こえない音量で。

そして飛び込みを繰り返す。
飛び込んでは波を避ける方向に泳いでフジツボだらけの岩肌に這い上がる。

そこで右足のつま先に、つんっ!と痛みが。
ブーツが豪快に破壊していた。

これも潮時の合図でしょ。
泰楽のところに戻って水分補給。
しばらく一緒に大海原を眺める。
もう少し湿度が低ければ富士山を望めたのになぁ。

眺めていると、潮が満ちてきて波がどんどんサイズアップ。
やばい。
最後に泰楽とひと遊びだ。
身を守るためにタッパを着ておもちゃを握りしめ、
「泰楽おいで!」
と飛び込む。

海面から顔を出して振り向くと泰楽はついて来ている。
まだまだやる気あり!

沖の小島めがけてシュノーケリングしながら進む。
だが、すぐに視界不良に。
泰楽が豪快な犬かきで私の周りを泳ぐからだ。
「邪魔ですよ!」
とお尻を押した。

すると
「失礼しました!」
と全速力で小島に到着してしまった。
毎年来ているから覚えている?

遅れて到着した私は、再度泰楽のお尻を押す。
今度は二人で周囲の地域を制覇。

高いところでも泰楽に怯える様子はない。

「よし、ならば一緒に飛び込みだ!」
とおもちゃを片手に思い切り身を投げた。
しかし……。

海面に顔を出すと泰楽はまだ小島の上。
きっぱりと
「イヤです!」
と言われてしまった。

やはり、先ほどの大波がトラウマになったようだ。
仕方がない。
諦めて近寄っていったら、やっと飛び込んだ。
父ちゃんうれしいよ!

抱きしめようとしたら無視。
一目散に岸へ戻って行ってしまった。

取り残されたボク。
さびしく最後の飛び込みをしようと、また小島に登った。
そして最後だからと沖の方から飛び込んだ。
すると首にぶら下げいたはずのシュノーケルがない。
マスクはあるので慌てて海中を確認。
そこにはふらふらと沈んでいくシュノーケルがーー。
手を伸ばす。
あと20㎝!
あと10㎝!!
ふらふらと沈んでいくシュノーケルーー。

落ち着け、落ち着け。
自分に言い聞かせて、いったん小島に上がる。
海面をキョロキョロすると、何となくシュノーケルのシルエットが透けて見える気が……。

そこの最深部は7m。
ウェイトを装着していない状態では、
絶対に潜れない。

ダメなら仕方がない。
(海を汚してすみません!)
今はベストを尽くすしかない。
マスクを着けてシルエットの方向をのぞいてみた。

すると比較的浅いところに沈んでいるではないか!
大至急、思い切り深呼吸してから潜った。
そして無事に回収成功。
腕時計を確認すると水深は3.4mだった。

結構くたくたになって泰楽の待つ岸に戻る。
岩を踏みしめると、右側だけ素肌感覚そのもの。
シュノーケル回収で思い切りバタ足をしたので、
ブーツにトドメを刺してしまったのだ。

さよならモンベルくん。
今度はワークマンくんを試してみるよ。

2時間20分の愛犬との磯遊び。
2人ともやり尽くした気分で家路についたのでした。
たまには男同士2人もいいね!

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